発売年月日:1981年12月(昭和56年)
当時の価格:46,000円 ※販売終了時 不明
5群5枚
最短撮影距離2.0m
前面外付けフィルターサイズ 52mm
ズームレンズが主流の今では、200mmや300mmでは驚きもしませんが、レンズがマニュアル操作だった時代、200mmでも大望遠だった気がします。
このAi Nikkor 200mm F4Sは、そんな望遠レンズなのにコンパクトで、扱いがいいレンズだった印象があります。
今でこそ、ピントも甘く感じられますが、逆に時代を感じるレンズとして、「いい味?」をだしています。F3とセットで使用する場合は、カメラにモードラは付けない方が、コンパクトさが生きるように思います。
レンズの故障や設定不良ではないのですが、マニュアルNikkorの場合、無限遠に回しきるとピントが合わない現象があります。
この200mmの場合も例外でなく、リングを無限遠側に回しきってしまう手前がピントの合う位置の設定となっています。
無限遠とは、普通、リングを回しきった位置が無限遠なのですが、昔のマニュアル望遠の場合、製品の性質上、温度差収縮が発生し易く無限遠の位置が、温度が低い時など、通常より望遠側にズレてしまいます。だから、リングも望遠側に余裕を持たせてあり、回しきる手前がピントの合う位置となっています。
今のAFに慣れてしまっている人には、チョットわかりにくい事かも知れませんが、ほとんどのマニュアルの望遠Nikkorでは、そのような設定だったと思います。なつかしいウンチクですが、これで年齢の想像がつきそうです。