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赤茶色のセッター RW-8875

ファイル 5-1.jpgお気に入りのセッター RW-8875
オーセンティックブラウンと呼ばれる薄茶色の革を、赤系色の強いオロ・ラセット革にかえて作成した、日本向け専用の別注モデル。
アイリッシュセッターといえば、この赤茶色のモカセッターがすごく流行ったので、思い浮かぶ人が多いと思います。
写真のセッターは1996年の犬タグRW-8875。
モカ、Mocトゥ、Uチップ等と呼ばれる、つま先がボックスの形状になったU字型のステッチが特徴のモデル。

もともとはハンティングブーツから派生したもので、足の指部分にゆとりがあり、履き心地がとてもいい。RW-8875のアッパー革はRW-875などのものと違い柔らかく、足に馴染む時間がほとんどかからず、最初から非常に快適な履きこごちです。
また「レッドウィングのソールはもともとハンティング用のソールで、ぬかるみなどでも高いグリップ力があります。」とメーカーや販売店で紹介されていますが、雪の上や氷の上、濡れた駅の大理石のような所は、はっきり言って滑ります。
私はそもそもウンチクに弱いので、意味も無くこの「ハンティング用」というフレーズに妙に引かれた覚えがあります。厚みがあるので、ついつい裏面の凹凸がなくなっている事に気づかないで履いていると、突然滑ります。要注意。
それでもこのセッターのいいところは、ソールが軽量な上にクッション性があり、一度でも履いてしまうとスニーカーとは異なるフィット感があり、その履き心地でファンになることは、マチガイありません。
インソール(中敷)ですが、私の場合はインソール(中敷)を入れています。インソールをするかしないかの論議もありますが、私はソール内側の感触がソフトなのが好き(硬いのは疲れるから嫌い)なので、フエルト状のソール(約4ミリ厚)を入れています。
ちなみにダイソーで購入したものが、今までで値段も感触も一番良いです。(当然\100.-)

靴底(アウトソール)はクレープソールもしくは通称ホワイトソールと呼ばれる白い色のソールです。減りも多少速いように思いますが、それでも厚みがあるので、相当の期間持ちます。
このブーツの製造方法は、グッドイヤー・ウェルト製法で作られています。
グッドイヤー・ウェルト製法とは、1870年代にチャールズ・グッドイヤーが考案したもので、上の革(アッパー)と、中底(ミッドソール)を合わせて、ウェルト(靴の周囲に付ける細い革)と呼ばれる革と、一緒に縫い合わせるのが特徴です。そして、この中底に靴底(アウトソール)が付けられます。
この製法でできた靴は大変頑丈なのですが、手間がかかるためコストがかかり、いままでは高級な紳士靴に属する物だけが採用する方法だった。
コバと呼ばれる靴の周囲の出っ張りの部分に、縫い目が見えるのが外観上の特徴。
安い靴はここがニセモノの、見かけだけのコバになっていますので、一目瞭然です。
私のいつも仕事で履く革靴なんかは、ケチって\10,000.-も出さないので、ここがニセモノ仕様です。(ーー;) 

アイリッシュセッター RW-875

ファイル 3-1.jpgチョット新しい RW-875
2000年以降の875improved(改良版)、2003年モデル。タグは縦長。従来はベロ表面に刻印されていた品番・サイズ・ワイズ・シリアル・製造年月などが、ベロ内側のプリントタグに表示されています。
2005年までは、レッドウイングの正規日本輸入代理店は、ミドリインターナショナル株式会社が担当していました。
ただ、なぜかこの時期、RW-875は正規輸入されていないので、すべて並行輸入物です。

レッドウイングは日本でとても人気がある上に、世界中で販売されていることもあり、いわゆる並行物といわれる、店や問屋が直接海外から輸入した品物が多く販売されています。
以前から、この並行物は修理やソールの交換ができない等等、いろいろと議論をされてきましたが、ただ、正規の店でサポートされないだけで、実際はメンテする店も多くあり、そんなに心配することはないのが現状です。当時の正規店でも、並行物RW-875を売ってたりもしてるのを見たことがあるので、実際はその店のサポートしだいなんでしょうか。
日本の正規輸入については、2005年にレッドウィングジャパンが設立され、そこから商品を仕入れて販売している店を、正規販売店と呼んでいます。正規販売店には「盾」と呼ばれる正規販売を証明するプレートが、店頭なんかに飾ってあります。

アイリッシュセッターというと、普通、このRW-875と8875、8179を思い出す人が多いと思う。
話は外れますが、赤茶色RW-8875と、黒色RW-8179のセッターは流行りましたねぇ。
おかしな話ですが、黒色のRW-8179なんか、一時期、プレミアが付いたりもしてました。
当時、\100,000.-位の値段の店もあったと記憶してます。ヒェ~ッですね。約2.4倍ですよ???。

話を戻しますが、私が思うに、日本においてレッドウイングの基本とも言うべき代表的セッターは、まずRW-875に代表されるこの6インチのモデルになると思います。
アッパーに使用した革が、北米産の杉科の木材(レッドウッドツリー)から抽出した「タンニン」をなめし剤として使っていたのですが、その革の色目がセッター犬の毛の色のようなオレンジ色をしていたので、「アイリッシュセッター」という愛称が付いたというエピソードがあります。
その履き心地ですが、最初はとても硬いのですが、徐々に馴染んできて、馴染んでしまうと、後に他の靴は履けなくなります。
その過程は一言で言うと「今日の忍耐、明日の幸せ。」とでもなるのでしょうか。
タイプによりますが、後に紹介する日本専用の別注モデルRW-8875は、革も最初から柔らかで、最高という表現がピッタリなブーツです。

ファイル 3-2.jpg
サイドの羽マークの刻印は現行の物と同じ。
当初、この羽の刻印デザインの評判はよくなかった。
私もはじめの頃、この羽マークが妙に思えてしかたなかったのですが、いつもメンテしながら見ていたら、最近では違和感が減り、同じデザインの他社ブーツとの違いも明確に確認できるので「レッドウイングには、これが付いてなきゃ・・・。」って、思うようになってきた。???
靴も女性も同じ? 見続けること・・・が大切。(^_^;)

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