1959年当時、横田基地にお勤めだった方から、譲ってもらったサロメライター。未使用品。
裏・表の柄は、サイズは違っていても同じ内容が記載されている。写真は違う柄同士を並べてある。
今回の品物は横田基地(YAKOTA?)にあるNCOクラブ
(下士官将校用のクラブ)の「クリスマスプレゼント」にあたる
ような記念の贈り物ではないかと考えています。
印字されている「Season's Greetings」とは、直訳する
と「季節のご挨拶?」、12月のこの時期に良く目にする
言葉なのですが、日本語には無い挨拶でして、正確に
は訳しようがありません。普通、欧米などではクリスマスの
時期に送られるハガキに使用されるのが一般的で、
意味はほとんどメリークリスマスと一緒だと思います。←間違いだったらゴメンナサイ。
OPEN MESSですが、普通「Officers Open Mess」と
いう所は一般的に将校クラブを意味していて、主に将校
たちが使う施設で、レストラン・多目的ホール・床屋・両替所
・ラウンジ・スロットマシーン室などがあり、日常的に食事や娯楽
が楽しめ、来客の接待にも使用される場所をさします。
当時、横田基地の中にはそのようなクラブが3つあり、
アーマンファースト以下のいわゆる一般の兵隊が集まる
ザンジバルクラブ。少尉以上クラスが入れるオフィシャスクラブ。
それと、下士官用のNCOクラブがあったそうです。
1950年に始まった朝鮮戦争当時、昼夜二交替制で朝鮮に爆撃に行ったのは東京都の横田基地
からだけでしたのでアメリカ軍の兵士の数も多く、1960年代頃には、基地の慰問にフランク永井や、
ジミー時田などの有名どころの歌手もきていたらしいです。←知らない人はゴメンナサイ。
当時、黒人は立川や西立川、白人は福生に行くことになっていて、完全に場所が分かれており、
それぞれに基地の兵士対象のお店や女性も多く、相当にぎやかだったらしいです。
ただ、1959年は、昭和34年なのですが、その年の秋に伊勢湾台風がやってきて、
ご存知の通り、日本中で大変な被害がででおります。戦後しばらくは、アメリカ軍が台風情報を
収集しており、日本国民を台風災害から救っていただいておりました。
想像ですが、記念品としての意味から考えると、何かの行事の贈答品か、年度記念のお土産?、
その年だけの、台風などの災害があったことへの「ご苦労様記念?」など、そんな意味も少し
はあるのかも知れません。いろいろと考えが浮かぶので、チョット想像が飛躍したかも・・・。
書かれている文字の性格から考えて、多分、一般販売されていないと思う記念品的な製品
のようです。
また、サロメのライターという観点から考えますと、ファルコンは1955年(昭和30年)頃から製造されて
いる製品でして、時代的にはぴったり一致しています。
昭和26~30年(1951~1955 年)頃に製造されていたSWALLOW、ROBIN、ELEGANCEというモデルについては、タンクが大きいモデルと小さいモデルが存在しますが、FALCONでは見た事がありません。
同一デザインで、同一時期のサイズ違いのモデルが同時に存在するという点では、珍しいのでは
ないかと思います。
普通、安価な製品ほど後世に残らない物ですが、ライターも例外でなく、当時とても高級品であった
メーカーやモデルなら別ですが、FALCONは庶民が使うレベルの物ですので、今回のような物が
出てくるのは、ほとんど無いように思います。
サロメのライターについての参考サイト
http://www.sarome.co.jp/vintage/ →サロメライターのサイトです。
※参考にさせていただいたサイト
http://gogobase.fc2web.com/
→300アメリカ軍用語集は参考になります。